【文化】イランでお酒が禁止されているのはなぜ?
イランでは、1979年のイラン革命以降、飲酒が禁止されました。
イスラム教では「ハラル」という飲酒に関する厳格な決まりがあります。
代表的なのが、豚肉とアルコールの禁止。
ムスリムはお酒を飲むことができず、多くのイスラム国ではアルコールの販売や醸造も禁止されています。
理由は、イスラム教の聖典クルアーンに、お酒を飲むと敵意と憎悪を起こさせアッラーに礼拝を捧げるのを妨げようとすると書いてあることなどが由来です。
飲酒することでお祈りを忘れたり悪事に繋がったりすると考えられています。
公式に飲酒が禁止されているのは
アフガニスタン、イラク、イエメン、クウェート。全面的に禁止されています。
一方、同じイスラム国家でも
トルコやヨーロッパの一部、中央アジア、インドでは、イスラム原理主義の勢力が及んでいないためムスリムの飲酒が行われています。
マレーシアはムスリムの飲酒は禁止されていますが、非イスラム教徒の場合は飲酒や豚肉も認められています。
インドネシアは9割がムスリムですが、お酒の販売は法律で認められています。
サウジアラビアでは、飲酒だけでなく消毒などに使われるアルコールさえ禁止する傾向があります。
病院によっては消毒アルコールを使わないということも多いらしいです。
また、アルコールで作られたバイオ燃料の使用もイスラム法に反すると考えられています。
みりんや醤油などの調味料も、アルコールを含むものは口にできません。
日本酒やワインが使われている場合はその料理を食べてはいけませんし、バニラエッセンスが使われているお菓子も食べることができません。
日本では考えられない習慣ですが、これらを知っておくのは各国の人とのコミュニケーションにおいても大切なことですね。